代替医療の必要性

 免疫プラザ 近年、欧米を中心とした先進国で、代替医療は再認識、再評価され、
代替医療と西洋医学をミックスして、治療の効率を上げる「統合医療」の動きが、着実に発展しています。

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代替医療の必要性


  • 代替医療とは何でしょう?

「代替医療」とは、「西洋医学」に属さない療法の全てを指します。漢方薬など、東洋医学は代替医療の一種です。日本補完代替医療学会の定義によれば、「現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称」としています。アメリカでは、代替医寮または代替・補完医寮(補完医学)という言葉が使われ、ヨーロッパでは補完医寮(補完医学)という言葉が使われております。また、世界保健機構(WHO)では、代替医療の多くを、伝統医学として取り扱っています。

「西洋医学」は、病気の原因を取り除くための薬剤や手術を中心としたもので、急性の感染症や早期のがんなどの治療に優れています。これに対して、「代替医療」は、健康保持やストレスの克服、保健・予防を目的として、自然治癒力の向上や人間のライフスタイルの改善などを図るのに優れており、中には、がん、エイズ、各種難病に有効なものも少なくありません。

近年、欧米を中心とした先進国で、代替医療は再認識、再評価され、「代替医療」と「西洋医学」をミックスして、治療の効率を上げる「統合医療」の動きが、着実に発展しています。
特にアメリカ合衆国では、医科大学における代替医療の講座の設置が議会の決定で推進され、現在、アリゾナ大学をはじめ、ハーバード、コロンビア、スタンフォード、エール、テキサス大学など、125の医学部のうち、75医学部で代替医療の教育が行われている程です。


  • 有史以前からあった、代替医療の歴史

・人類は有史以来、数千年もの間、西洋医学が確立されるまで、東西を問わず医療行為のすべては、今で言ういわゆる代替医療を基本としていました。いや、それは、人類誕生以前からそうでした。

・霊長類、中でもゴリラの生態を研究している過程で、非常に興味深い現象が目撃されました。常食する木の実や木の葉だけではなく、時折食べる木の葉があることに気づきました。非常に苦い木の葉です。成分を分析した結果、この苦味成分は胃腸に良いことが判明致しました。
このことから人類は、類人猿の時代から、その様な知恵を習得していたものと推測されます。

・近代に入り、西洋医学の確立と発展に伴い、先進国、中でも日本ではこれら人類の知恵は脇に押しやられ、西洋医学のみが跋扈するようになりました。
考えてみれば、日本においては、かつては(明治時代以前)ほとんどが、いわゆる代替医療であった訳です。漢方薬や針灸など大いに利用されていました。それが明治になってから、文明開化の名の下に、国を挙げて西洋医学一辺倒になり、旧来の伝統医学や有効な民間医療がないがしろにされてしまったのです。

・しかしやっと、1990年代から、世界の多くの代替医療が注目を浴びるようになり、その後、欧米では公的機関による研究・調査が活発に取り組まれるようになりました。
アメリカでは、1992年に米国国立衛生研究所(NIH)という、世界的な最先端医学研究施設の中に、代替医療事務局が設立され、代替医療を科学的に研究する様になり、また現在、ハーバード大学医学部を始め20校以上に、「代替医療研究センター」を設け、診療・教育研究が行われています。

アメリカでの代替医療に拠出された研究費の推移
1990年 200万ドル はじめは疑いの目を持って代替医療に関して200万ドルを拠出して研究を始めました。
1998年 2000万ドル ところがその研究費は年々増え、1998年、研究を始めてから8年目には2000万ドルに。
1999年 5000万ドル
2000年 6870万ドル 日本円で約75億円

その結果、米国民の間では代替医療に対するニーズが高くなりました。1993年のハーバード大学の調査では、アメリカ国内での代替医療に国民の支払った医療費の総額は年間137万ドル、これに比べて、一般の病院に支払われた医療費は128万ドルでした。1998年の調査でも150億ドルが代替医療に使われ、国民の40%が利用していることが確認されました。代替医療の治療施設を利用した回数でも、国民一人平均2.1回と、一般医療施設へ行った回数1.9回を上まっています。
特に知識層では、病名の診察には一般医療施設を訪れ、治療には代替医療を用いるという傾向が強まっています。

遅ればせながら日本においても、1998年に金沢で第一回日本代替医療学会(現在は日本補完・代替医療学会)が開かれました。
その他、代替・相補・伝統医療連合会などが発足、東洋の医学会・歯科東洋医学会、アーユルヴェーダ(インド生命学)、アラビア医学など、代替療法と呼ばれている分野の関係者が集結し、新しい代替医療の確立を目指しています。

これらは、日本の医療関係者の間でも、代替医療に関心を持つ方が増えていることを物語っています。しかし、欧米に比べて代替医療への研究・調査はまだまだという実情です。
我が国には残念ながら代替医療に取り組む政府機関がなく、この分野では欧米に比し遅れていると見る向きもあります。しかし、現在、TVや雑誌、インターネットなどメディアの各方面で取り上げられ、注目されています。健康食品や漢方薬、機能性食品などの研究の結果、色々な病気に効果的という研究結果も増えています。

※大阪大は2006年6月23日、健康食品や鍼灸で生活習慣病などを治療する「補完医療外来」を7月3日から、阪大付属病院に開設すると発表しました。こうした試みは、国立大の付属病院としては初めてのことです。阪大は昨年1月、補完医療に関する講座も開講しており、今後、付属病院での臨床試験の結果などが待たれます。

  • 代替医療を何故、今、必要としているのでしょう?
欧米などで、代替医療が注目されてきた背景にあるものは、
これからの医学が、代替医療と西洋医学とが相互に長所短所を補い、その過程で、世界の医学の統合を、目指そうとしているのではないでしょうか?
その理由として考えられるのは、
@

まず一つには現在、病院で主に施されている薬物・化学療法(抗がん剤、抗生物質、症状に応じた各種薬物など)、外科療法(手術など)、物理療法(放射線療法など)が、ガン、心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの生活習慣病に対して、それほど治療効果を上げられないことにあります。これは、今の医療が、表面的な治療をする対症療法に偏っており、病気の根本的な治療がなされないということに起因するものですが、まさに「西洋医学の限界」、そこに想い至ってのことでしょう。

ガンの治療を例にとれば、現在は、手術、抗ガン剤投与、放射線治療が主な治療法ですが、これらの療法は、ガン細胞だけでなく、正常な細胞をもダメージを与え、そのため、患者の本来持っている自然治癒力すなわち免疫力を低下させることになり、結果的には、ガン治療による副作用となって現れ、多くの方が亡くなられてしまうケースがあるのが現状です。

もちろん西洋医学も治療医学として近代において画期的な進歩を遂げており、現在進行形でどんどん成果も収めてもいます。ですが、それは病気の症状をコントロールする対応で(例えば高血圧症の人に降圧剤処方など)、病気の根本的な解決としては限界があるように思われます。そればかりか、ある症状を抑えるために出された薬(薬は基本的に劇薬すなわち毒です。加えて西洋医学での薬は、大半が反自然的で人為的に作られた化合物です。)が、他の病気を誘発する副作用をももたらすのですから、良心的な医師や薬剤師であればあるほど、その様な現状に苦悩、懐疑的になるのもやむを得ません。

A

また、アレルギー、自己免疫不全に属する新型の原因不明の疾病(西洋医学では多くの場合、現代病とも言われ、科学的に解明されていないか、解明されていても根治できないでいる)の増加、エイズや鳥インフルエンザなどの様なやっかいな問題、抗生物質への耐性菌の問題などなど、新たな挑戦者の登場は、対症療法の西洋医学だけでは限界に来ているとの疑問と不安があります。
これらの問題解決には、ヒト本来が持っている自然治癒力=免疫力を抜きに語ることは出来ません。今までの西洋医学には、この免疫力への対応が決定的になおざりになっていました。

B

さらにもうひとつは、これからの健康増進には、予防医学を必要としている事実です。つまり今までは、病気になってからの治療が中心でしたが、病気の予防に目が向けられるようになったことがあります。現在日本でも、病気の治療を中心とした医療から、予防に重点がおかれつつあります。

近年世界的にも不安要因である、鳥インフルエンザは、今のところヒトからヒトへ感染することはありませんが、世界の学者たちは、鳥インフルエンザ・ウィールスが、ヒトからヒトへ感染するウィールスへと、いつ突然変異を起こしてもおかしくないと指摘しています。(日本経済新聞、2006年7月21日付けの5面に掲載されている記事を見ると、インドネシアのH5N1型の鳥インフルエンザ感染者数が、5月以降に加速、世界最多の42人となり、ヒトからヒトへの感染例も確認されたと報じています)
その様なことが起こった場合、世界的な死者は、数百万から数千万に上ると警鐘を鳴らしています。
しかし、その場合でもどうして、感染する人と感染しない人、感染しても発症する人と発症しない人、発症しても死亡する人と死亡しない人がいるのでしょうか?
この様な疑問に答えるのが、予防医学です。
そしてこの予防医学の要が、今のところ、代替医療の範疇にあるのは何故でしょう。
そのキーこそ、自然治癒力=免疫力に、ほかなりません。


その他、患者側の、代替医療を求める理由については、
@

患者自らが、西洋医学の治療だけでは治らない、治せないものも沢山あることを認知し始めた。

A

現在の医療は、患者を単なる病院の金儲けの消費者のように扱うのみで、親身、真剣さにかける。

B

アメリカでは、健康保険で代替医療の治療費が支払えるようになった。

C

世界的に人々が、特に欧米の様な先進国の有識者の多くが、食品をはじめ医療まで、より自然なものを求めるようになった。

などがあげられます。


  • そうは言っても、代替医療の種類は様々です。

一口に言って、代替医療とは西洋医学以外の療法と言えますが、実はまだまだ、玉石混淆、そのすべての実態は明らかではありません。西洋医学でも真剣に、研究に取り組む必要のある免疫療法、東洋医学と言われる漢方や鍼灸をはじめ 世界の各種民間療法、それぞれの国の伝統療法、精神性を求める瞑想や催眠療法等など、中にはいい加減なものまで、多岐にわたっているのが実情です。

1)免疫療法
健康食品療法、心理療法、インターフェロン療法、インターロイキン療法、ATK(自己腫瘍細胞障害)療法、自律神経免疫療法、新免疫(AHCC)療法、インターロイキン12療法、免疫監視療法、新リンパ球療法、丸山ワクチン療法、蓮見ワクチン療法、胸腺療法、飲尿療法、クレスチン療法、ヒシバニール(OK482)療法、クレスチン(PSK)療法
2)食事療法(医食同源という言葉がるように常日頃のバランスの取れた食事が大切)
玄米食療法、青汁療法、ワカメ、コンブ療法、ゲルソン療法、自然葉法、医聖会栄養療法、ニンジンジュース療法、マイクロビォティック、メイ牛山式果物・野菜療法、甲田式小食療法、体質別健康法、森下式自然医学療法、パイウォーター、ビタミン療法(ビタミンA、ビタミンB17、ビタミンB15、ビタミンC、ビタミンE)
3)健康食品療法
トランスファーファクター、アガリクス、冬虫夏草、IP6、亜鉛、アロエベラ、大豆、オリーブ葉、酵母、朝鮮ニンジン、霊芝、プロポリス、純水米酢、SOD強化食品、抗酸化食品、AHCC、アラビノキシラン、メシマコブ、キチン・キトサン、乳酸菌、肝臓末、サメ軟骨エキス、GCP(アミノアップ化学)、姫マツタケ、ウミヘビエキス、フコイダン、タヒボ茶、マイタケ、ウコン、セレニウム酵母、KC-2
4)伝統的療法や民間療法
中国医学(漢方薬、鍼灸、気功)、インド医学(アーユルヴェーダ、ヨーガ)、チベット医学、ユニナ医学(アラビア医学)、原住民療法(アメリカ、ラテンアメリカなど)
5)解毒療法
消化酵素、CDA-II、膵臓酵素、排泄療法、コーヒー浣腸、活性酸素抑制酵素、月見草油、亜麻仁油、天仙丸、天仙液、里芋パスタ、生姜湿布
6)心理療法(サイコセラピー)
笑い療法、精神療法、半断食法、自然療法、手かざし療法、自律訓練法、催眠療法、サイモントン療法、バイオフィードバック療法、カウンセリング療法、リラクセーション療法、ヘラーワーク、アロマテラピー、スピリチュアル、ヒーリング、呼吸法、気功、外気功、郭林新気功、瞑想、ヨーガ、祈祷療法、芸術療法、音楽療法、ダンス療法、絵画療法、ユーモア療法、イメージ療法、温泉療法、足浴療法、下半身浴療法
7)薬用 ・香料植物(ハーブ)療法
アロエベラ、野菊の花、ドクダミ、オオハンゴウソウ、ショウガの根、イチョウの葉抽出液、アメリカマンサク、黄色ギシギシ、その他
8)薬理学的療法
オゾン療法、MKKヨード療法、細胞療法、アミグダリン療法、Ge-132療法、キレーション療法、ゲルマニウム療法、代謝治療法
9)新しい療法
カイロプラティック療法、オステオパチー療法、ホメオパチー
10)用手(手技)療法
指圧療法、マッサージ療法、リフレクソロジー、足もみ、ビワの葉温圧療法
11)電気療法
ブルー光治療、人工光照射、電気ばり、電磁場治療法、遠赤外線療法、電気刺激と磁気刺激、微細エネルギー、光線療法、波動療法


  • これからの西洋医学と代替療法の、あるべき姿への提言

これからの医療(予防医学)は、ますます、
一次予防(病気にならならないための生活習慣、食習慣の改善、免疫力、自己治癒力の強化)と、二次予防(早期発見と治療)、三次予防(後遺症の予防、再発防止)が、主流となることでしょう。

上記の代替医療では、病気にならないようにする為の予防医学的な要素が強いものも多く(一次予防)、一症状に捉われず身体全体を見て治療するもの(二次予防)も散見され、後遺症を軽減、再発防止に役立つもの(三次予防)も少なくないはずです。

・個々人が、病気の一次予防をするためには、一人一人が、病院や医者まかせにしないで、自分の健康は自分で守るという意識と、そのための知識を身につける必要があります。21世紀は高齢化社会を迎えて、セルフケア、在宅医療の必要性が高まってくるのは必須です。家にいながら、病気の一次予防ができる食事療法、機能性健康食品、適度な運動、家庭用の治療器具等を用いることによって、自立して健康で元気な毎日を送っていただきたいと願います。

・二次予防では、やはり、病気の早期発見となると西洋医学が本領を発揮します。しかし治療においては、代替医療も、治療効果を上げられるものが少なくありません。
代替医療には、いかがわしいものもありますが、多くは、その人の自然治癒力=免疫力を高め生命力を強化するのに大いに有用なもの、また、日常のストレスを緩和し、恒常性を保ち、より健康で快適な日々を送るのに有用なもの、さらには、個々の症状に対しても、西洋医学との相補療法(互いに補い合う治療)で、効果を出せるものも少なくありません。

・ガンなどの場合、摘出手術を施したあとの再発(転移)防止は、必須です。したがって、西洋医学の領域である病院などでの定期健診は不可欠です。同時に、代替医療を利用し、ストレスをためない生活と、バランスの良い食事、免疫力を高める健康食品の摂取や生活習慣の改善などで三次予防を心がけましょう。

以上、これからの医療の方向性を展望する時、私は、下記のように提言いたしたく思います。

提言1.上記のように、多岐にわたる代替医療ですが、将来の課題は、如何に、科学的にその効果の信憑性を一つ一つ検証し体系化するか、代替医療同士あるいは西洋医学とのどのような組み合わせが有効か、の「統合医学」の研究がまたれます。

提言2.わが国での代替医療の発展を展望する時、早急に代替医療に取り組む政府機関を設け、先鞭を切った欧米の各研究機関と研究成果を共有すると共に、各大学の医学部などでも、教育・研究・診療を急ぐべきだと思います。

提言3.理想的には、アメリカの様に代替医療に対する保険適用が望ましいのですが、国家財政的に、代替医療の保険適用が難しい場合でも、医療現場での代替医療の臨床における規制緩和を、一日も早く実現するべきでしょう。

提言4.西洋医学と代替療法、どちらにもそれぞれのよさがあります。今後は患者の個別的症状に合わせて、バランスよくそれぞれを組み込んだ治療法を取り入れ、ニーズに合わせて提供できる、総合病院、民間医療施設がどんどん出てくることを願います。


※上記
『大阪大は2006年6月23日、健康食品や鍼灸で生活習慣病などを治療する「補完医療外来」を7月3日から、阪大付属病院に開設すると発表しました。こうした試みは、国立大の付属病院としては初めてのことです。阪大は昨年1月、補完医療に関する講座も開講しており、今後、付属病院での臨床試験の結果などが待たれます。』
の報は、統合医療を目指すものにとって朗報と言えるでしょう。


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