虫垂炎を放置すると、盲腸炎、腹膜炎および敗血症を併発する恐れがある

 免疫プラザ 虫垂炎の初期などに、虫垂むやみに取ると、腸内細菌のバランスが崩れ、免疫力の低下の原因になります。
                虫垂は腸に免疫細胞を供給、常日頃から免疫力のアップを心がけましょう!!

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虫垂炎、その原因と処置


虫垂は、盲腸(右下腹部の小腸から大腸につながった下の部分)の先に突き出た、5〜10cmほどの先端が閉じた袋状の突起物で、長さ6〜8cm、太さは直径1cm程度の、白く細長い形をしています。

虫垂の役割は、虫垂にリンパ組織が集まっているため、免疫力に関与しているものと思われ、腸内細菌のバランスを保つ働きをしていることを、2014年4月阪大の研究チームが突き止め、10日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表しました。

虫垂炎とは

急に激しい腹痛を訴え、外科的な治療を必要とする病気を総称して「急性腹症」といいますが、虫垂炎はそのなかでも最も頻度の高いもので、15人に1人が一生に一度この病気にかかるといわれています。虫垂炎の発症のピークは10〜20代ですが、小児や高齢者も含めてどの年齢層でもみられ、男女差はありません。

虫垂炎はよく耳にする代わりには、その実態はよく知られていないようで、しばしば、一般的には盲腸炎と混同するほどです。

虫垂炎は、虫垂に化膿性の炎症が起り、腹痛や発熱を引き起こす病気です。虫垂炎の最も特徴的な症状は、腹痛です。ほとんどの場合、まず、みぞおち周辺の広い範囲に軽い痛みを感じ、その痛みが、半日ほどで下腹部の特に右側に集中し始めます。そのうち、痛みが増し、ちょっとした動きだけでも響くような痛みを感じるようになり、さらに症状が悪化すると、39度を超える高熱が出ることもあります。

虫垂炎の原因

虫垂、免疫細胞を供給・腸の免疫力を保つ口から入った食べ物は、食道から胃、十二指腸、小腸、そして、大腸を通って消化・吸収されます。小腸から大腸への入り口に当たるのが盲腸で、盲腸の先に突き出た場所に虫垂があります。虫垂の炎症は、袋状になっている虫垂の内側が狭くなり、圧力が高くなることによって起こるともいわれています。

その原因は、いまだはっきりとは解明されてはいません。小腸から送られてきた食べ物は盲腸に一旦たまり、蠕動運動によって大腸の方へ送られる訳ですが、ストレスなどが原因で、蠕動運動がうまく行われないと、盲腸に食べ物が滞り、虫垂の入り口を塞ぎ始め、やがて、食べものは石のように硬くなって、袋状になっている虫垂の入り口が完全にふさがれ、内側の圧力が上昇してしまうのではないかと、考えられています。

もう一つの有力な説は、虫垂の役割を担うリンパ組織の異常です。虫垂のリンパ組織が、腸内細菌のバランスを保つために、活発に活動し過ぎると、次第に肥大し始めるという説です。リンパ組織の肥大によって、虫垂の内側は狭くなり、圧力が高くなります。虫垂の粘膜には、粘膜組織と毛細血管が通っているのですが、虫垂内の圧力が高くなってくると、毛細血管から出血が起こり、同時に、虫垂の粘膜組織が必要とする酸素が不足し始めます。これらが、虫垂の粘膜に備わっている抵抗力の低下につながり、それが原因で、これまで、決して侵入を許さなかった腸内細菌が次々と粘膜組織に侵入し始め、こうして、腸内細菌の感染によって虫垂の炎症が起こるという訳です。

虫垂炎の種類

虫垂炎がひどくなると、虫垂が何倍もの大きさに腫れ上がることもあります。虫垂の炎症が、粘膜組織部分に限って起こっている場合には、症状が見られないこともあり、この状態を、カタル性虫垂炎といいます。

実は、虫垂に限らず、内臓には痛みを伝える神経がありません。だから、一部を除いて、体の内部で炎症が起きていても、痛いと言う自覚症状がありません。しかし虫垂の粘膜に炎症が起こっている間も、白血球と細菌との戦いは続けられています。戦いによって、壊れた白血球や粘膜組織は、膿となります。炎症が悪化するにつれて、虫垂の中には、膿がどんどん溜まっていきます。虫垂内に膿が溜まった状態を化膿性虫垂炎とよび、これが最も典型的な虫垂炎です。

虫垂炎を放置すると、盲腸炎、腹膜炎および敗血症を併発する恐れがある

もし虫垂内に溜まった膿が、虫垂から盲腸へとあふれ出すと、盲腸にも炎症が広がり、盲腸炎になります。ですので、盲腸炎とは、虫垂炎が盲腸にまで広がった状態をいいます。

化膿性虫垂炎になると少し体を動かしただけでも響くような痛みが起こり始め、虫垂炎の最も特徴的な症状である、お腹の右下に激しい痛みが起こります。虫垂は、腹膜という膜によって覆われ支えられていることから、虫垂自体は痛みを感じませんが、腹膜には痛みを伝える神経が張り巡らされているので、炎症によって虫垂そのものが腫れ、腹膜にまで炎症が広がると、はっきりとした激しい痛みを感じるようになります。

さらに、この状態を放っておくと、血液の循環障害が起こり、虫垂の粘膜層、あるいは壁全体が壊死してしまいます。すると、壊死した壁に穴があき虫垂の中に溜まった膿が外に漏れ出します。膿には、大量の細菌が含まれているため、腹腔という内臓とお腹の壁の隙間から次々と炎症を起こします。この状態が、腹膜炎です。

腹膜炎は、虫垂の周りに炎症が留まる場合と、腹腔全体に炎症が広がる場合があります。特に、腹腔全体に炎症が及んだ場合には、敗血症に陥るなど、死の危険も伴います。虫垂炎で最も恐ろしいのが、こうした合併症です。時間がたてばたつほど、症状が悪化する虫垂炎、決して、「簡単な病気」と片付けないでください!

最近の研究で判った、虫垂炎にまつわる誤解

一般的に「虫垂は、リンパ組織が集まっているため、免疫に関与するともいわれていますが、少なくとも成人では不要と考えられている臓器です」と言われ、さっさと摘出手術をしてしまえばいいとする考え方が、主流でした。

しかし、冒頭でも少し触れましたが、阪大の研究チームが虫垂の「腸内細菌のバランスを保つ」ことを突き止め、「虫垂むやみに取らないで」と、訴えています。


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