リンクフリー
|
|
|
|
花粉症、舌下免疫療法で口から体質改善 |
|
「国民病」とも言われている花粉症は、国内では4人に1人が発症していると推定されています。これまでは対処療法が中心だったのですが、今年(2014年)1月、最も患者が多いスギ花粉へのアレルギー体質を直す、舌下免疫療法の新薬が承認されました。
早ければ今年の10月に健康保険の対象になり、専門の医師のもとで新たな治療が始まる見通しです。4月中旬、今年の花粉飛散のピークは過ぎましたが、来シーズンに向けて、期待が膨らんでいます。
舌下免疫療法とは、「舌の下においたパンにスギ花粉の液体を滴下してスギ花粉症を治す」と言うものですが、スギ花粉エキスを少量ずつ口に含み、アレルギー反応が出ない体質への改善を目指すものです。
そんな花粉症の新しい治療薬が厚生労働省に承認され、特定の医療機関で保険適用による処方が始まります。ただ、最低2年間は毎日、服用を続ける必要があるほか、服用法を誤れば症状を悪化させる副作用の恐れもあり、患者自身が治療内容を理解し、開始時期などを慎重に判断することが大事だといわれています。
成功例として、60代の男性は10数年前から毎年、春になると目が腫れ、鼻が詰まるなどの症状に悩まされていましたが、5年前の秋に臨床研究としていた舌下免疫療法を受けたところ、治療開始から半年後の翌春から症状が軽くなり、2年前には症状がほとんどなくなったと言います。
花粉症はアレルギー疾患の一つで、体の免疫機能がスギ花粉を異物と見なして、体外に排除しようと細胞がヒスタミンと呼ばれる物質を放出、鼻水やくしゃみなどの防衛反応が起きるものですが、治療法は、マスクなどで吸い込む花粉の量を減らすほか、抗ヒスタミン剤を服用し一時的に症状を和らげる対処療法が中心でした。
アレルギーを根治するには原因物質を少量ずつ投与し、体質を変える免疫療法などがあります。これに倣って、花粉症でもスギ花粉のエキスを含む注射剤による、免疫療法がおこなわれてきました。ただ、治療開始からしばらく週1回程度の通院が必要で、注射の痛みなど患者の負担がありました。
舌下免疫療法では1日1回、杉のエキスを含んだ液体の薬を舌の下に垂らすだけです。最初の投与量は0.2ミリリットルで2週間かけ徐々に増やし、3週間目からは1ミリリットルたらします。服用後は最低2時間は激しい運動や入浴、アルコール摂取を避けることが求められます。
この舌下免疫療法の臨床試験では、主に重症の花粉症患者約900人が治療を受け、「8割で効果があった」と言います。一方、様々な刺激に鼻の粘膜が反応し、花粉症と同じ症状が出る鼻過敏症を併発している患者では効果は小さかったそうです。
問題は、治療機関の2年間は毎日欠かさず薬を服用しなければならないということです。また、花粉症を発症しているさなかに始めると悪化する恐れがあり、最低でも飛散シーズンの3か月前に始める必要があります。服用を忘れたり、一度に大量に服したりすると効果が得られないだけでなく、全身のかゆみや発疹が出る恐れがあり、2年間の苦行が強いられることになりそうです。
ここで耳寄りなお話。このような苦行をしなくて済む方法があるとすれば? その方法を知りたい方は、「起福クリニック」の鄭ドクターにご一報・ご相談ください。
|
|
|
|